屋根のリフォームや新築をご検討中ですか。素材選びに迷うことも多いのではないでしょうか。
特に屋根材は、家の耐久性や美観に大きく影響するため、慎重な選択が求められます。
今回は、ガルバリウムとトタンという2つの屋根材について、その違いや選び方のポイントを徹底的に解説します。
長く使える高品質な屋根を実現するための、実務的な知識を手に入れましょう。
ガルバリウムとトタン、その違いとは?
1: ガルバリウム鋼板とトタン、その根本的な違い
ガルバリウム鋼板とトタンはどちらも鋼板をベースとした屋根材ですが、大きな違いは表面処理にあります。
トタンは鋼板に亜鉛メッキを施したもので、古くから使われてきた安価な屋根材です。
一方、ガルバリウム鋼板はアルミニウムと亜鉛の合金メッキを施したもので、トタンよりもはるかに高い耐食性を誇ります。
この違いが、それぞれの寿命やコストに大きく影響します。
2: メッキの種類と耐食性の比較
トタンの亜鉛メッキは、亜鉛が先に錆びることで鉄板を保護する「犠牲防食」の原理を利用しています。
そのため、亜鉛の層が薄くなると、鉄板が錆び始めるリスクがあります。
一方、ガルバリウム鋼板はアルミニウムと亜鉛の合金メッキにより、より緻密で強い防錆被膜を形成します。
このため、トタンに比べてはるかに高い耐食性と耐久性を備えているのです。
3: 歴史と使用用途の違い
トタンは、1742年にフランスで発明された亜鉛メッキ技術を基に、古くから建築資材として広く利用されてきました。
安価で扱いやすいため、多くの建物に使用されてきましたが、耐久性には限界がありました。
一方、ガルバリウム鋼板は1972年にアメリカで開発され、日本でも1982年から本格的に普及し始めました。
高い耐久性から、近年ではトタンに代わって主流になりつつあります。
ガルバリウムとトタンの見分け方と選び方のポイント
1: 見た目からの見分け方
ガルバリウム鋼板は、表面に独特の光沢があり、グレーやシルバーの色合いをしています。
一方、トタンは経年変化で色が変化し、錆びやすいという特徴があります。
ただし、状態によっては見分けにくい場合もあるため、他の方法も併用する方が確実です。
2: 設置時期からの推測
1982年より前に建設された建物であれば、屋根材がトタンである可能性が高いです。
もちろん、例外はありますが、設置時期を知ることは、屋根材の種類を推測する上で重要な手がかりとなります。
3: 錆の状態からの判断
ガルバリウム鋼板はトタンに比べて錆びにくいのが特徴です。
屋根材に錆が見られる場合は、トタンである可能性が高くなります。
ただし、部分的な錆であれば、必ずしもトタンとは限りません。
専門家の判断を仰ぐのが確実です。
4: 選び方のポイント:予算と耐久性のバランス
ガルバリウム鋼板はトタンに比べて高価ですが、その分耐久性が高く、長寿命です。
一方、トタンは安価ですが、定期的なメンテナンスが必要になります。
予算と耐用年数を考慮し、最適な屋根材を選択することが重要です。
また、屋根の勾配なども考慮する必要があります。
勾配が急な屋根であれば、トタンでも十分な耐久性を発揮する可能性があります。
まとめ
ガルバリウム鋼板とトタンは、メッキの種類が異なり、耐久性やコストに大きな差があります。
ガルバリウム鋼板は高い耐久性を持ちますが、価格は高めです。
トタンは安価ですが、耐久性には劣ります。
最適な屋根材を選ぶには、予算、耐久性、屋根の勾配などを総合的に考慮し、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることが重要です。
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