
老朽化した屋根は、雨漏りや地震といった災害リスクを高めます。
大切な住まいを守るためには、屋根の状態を定期的にチェックし、適切なリフォームを検討することが不可欠です。
屋根リフォームには様々な方法がありますが、今回はその中でも代表的な2つの工法、カバー工法と葺き替えに焦点を当てていきます。
それぞれの費用やメリット・デメリットを比較することで、最適なリフォーム方法選びの参考になれば幸いです。
屋根リフォームの種類
カバー工法とは
カバー工法とは、既存の屋根材を撤去せずに、その上に新しい屋根材を重ねて葺き替える工法です。
既存屋根材の撤去費用や廃材処理費用が不要なため、葺き替え工法と比べて費用を抑えられ、工期も短縮できる点が大きなメリットです。
しかし、既存屋根の状態によっては施工できない場合があり、屋根の重量増加による耐震性への影響も懸念されます。
下地が劣化している場合や、太陽光発電パネルが設置されている場合は、カバー工法が適さないため、葺き替え工法を検討する必要があります。
適用できる屋根材は、スレート屋根や金属屋根など、比較的平らな屋根材が中心となります。
葺き替えとは
葺き替えとは、既存の屋根材をすべて撤去し、下地から新しく屋根材を葺き替える工法です。
カバー工法と比べて費用と工期は長くなりますが、屋根全体を新しくできるため、耐久性や耐震性を大幅に向上させることができます。
また、屋根材の種類やデザインを自由に選択できるのも魅力です。
下地や防水シートの劣化が著しい場合、あるいは、アスベスト含有のスレート屋根のリフォームを行う際にも葺き替え工法が有効です。
ただし、既存屋根の撤去費用や下地工事費用がかかるため、費用はカバー工法よりも高額になる傾向があります。
カバー工法と葺き替えの比較
費用と工期の比較
カバー工法は、既存屋根材の撤去が不要なため、葺き替え工法と比べて費用と工期が短縮できます。
30坪程度の住宅の場合、カバー工法の費用は150万円~300万円程度、工期は10~15日程度が目安です。
一方、葺き替え工法は、費用が180万円~400万円程度、工期は15~20日程度と、カバー工法よりも費用と工期がかかります。
ただし、使用する屋根材や屋根の形状、工事の規模によって費用と工期は大きく変動します。
メリットとデメリットの比較
カバー工法のメリットは、費用と工期の短縮、廃棄物の削減、そして断熱性能の向上です。
デメリットは、屋根の重量増加による耐震性への影響、既存屋根の状態を完全に確認できない点、将来的に葺き替えが必要になった際の費用増加などが挙げられます。
葺き替え工法のメリットは、耐久性と耐震性の向上、屋根材の自由な選択、そして屋根全体の寿命のリセットです。
デメリットは、費用と工期の長期化、既存屋根の撤去に伴う廃棄物処理費用です。
リフォームの判断基準
屋根リフォームの適切な工法を選ぶには、既存屋根の状態、予算、そして将来的な計画を総合的に考慮する必要があります。
築年数が比較的浅く、既存屋根の状態が良好で、費用を抑えたい場合はカバー工法が適しています。
一方、築年数が長く、既存屋根の劣化が著しい場合、あるいは耐震性を高めたい場合は、葺き替え工法が最適です。
アスベストが含まれている可能性のあるスレート屋根の場合は、葺き替え工法が安全面からも推奨されます。
専門業者による屋根診断を受けることで、より適切なリフォーム方法を選択できるでしょう。

まとめ
屋根リフォームには、費用と工期が比較的短いカバー工法と、費用と工期はかかるものの耐久性と耐震性を高められる葺き替え工法があります。
どちらの工法を選択するかは、既存屋根の状態、予算、そして将来的な計画を考慮して決定する必要があります。
下地の状態や屋根材の種類によって費用は大きく変動するため、見積もりを依頼し、専門家のアドバイスを受けることが重要です。
早めの点検と適切なリフォームで、大切な住まいを守りましょう。
屋根の寿命は屋根材だけでなく、下地の状態にも大きく左右されることを覚えておきましょう。
当社では、福井市周辺で建物の寿命を延ばすための屋根メンテナンスや補修を行っております。
もし、大切な住まいを長持ちさせたい方はぜひ当社までご連絡くださいね。

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